日報、週報は、薬局・病院実務実習中、とても煩わしい存在です。
ただでさえ慣れない生活で疲れているのに、毎日報告書を書かなければなりません。
それにもかかわらず、評価にはほとんど反映されません。
しかし、日誌の記載を忘れると当然ながら怒られる可能性があります。
そのため、今回は日誌を楽に記載するポイントを説明していきたいと思います
実務実習指導・管理システム
多くの薬学生が、実務実習指導・管理システムを利用して日誌を書くと思います。
大学によって細かい記載項目は変わりますが、おおまかな項目としては、以下のようになります。
日報の場合、
①出席状況
②具体的な実施内容(体験した疾患・活動、実習にて達成できた点)
③1日のスケジュール
④場所
⑤関わった疾患
⑥服薬指導を実施した疾患
⑦実習にて達成できなかった点(次回への反省・改善点)
です。
日報
まず、
①出席状況、④場所は、単純にチェックするだけなので、その日の出席状況を記載してください。
⑤関わった疾患、⑥服薬指導を実施した疾患は、その日の患者の状況をそれぞれチェックします。
正直、この項目は、相当なことがない限りおおまかでいいです。
指導薬剤師もそこまで詳しく管理していない人がほとんどなため、実習中に人数の記録をつけられれば、それでよし。記録をつけ忘れても、記憶に残っている大体の人数を記載すれば、それでオッケーなため、そこまで時間はかからないと思います。
③1日のスケジュールは、1時間ごとに記入しないといけないため、打ち込むのが意外にめんどくさいです。
そのため、いちいち入力するより、ピッキング、服薬指導など単語をコピペしてそのまま貼り付ける方法が良いと思います。
問題は、
②具体的な実施内容(体験した疾患・活動、実習にて達成できた点)、⑦実習にて達成できなかった点(次回への反省・改善点)です。
ポイント1
日誌を書く際、注意が必要な点としては、管理システムに直接記載しないことです。
必ず、スマホのメモ帳などで下書きをしてください。
スマホなどから、直接管理システムに打ち込んでいると、何らかの拍子で、今まで打ち込んでいたものが全てなくなることがあります。
私も何回かそういった経験がありました。
その時の絶望感は半端ない
必ず下書きをして、最後はペーストするだけにしておきましょう。
ポイント2
なるべくコピペを意識する。
こんな記載をすると、怒られてしまうかもしれませんが、きちんと要点を記載していれば、日報の内容で問題になることはほぼほぼありません。
日報関連で怒られるとしたら、記載のし忘れが最も多いです。
全く書いていなかったら、怒られますが、きちんと何かしら文章として残っていれば、相当神経質な指導薬剤師や教員でなければ、何か言われる事は無いと思います。
そのため、いかに日報に時間を使わずに記載できるかがカギになってくるため、コピペが重要になってきます。
まず、②体験した疾患・活動については、
体験した疾患・活動
・ピッキング
・一包化
・散剤
・水剤
・軟膏MIX
・OTC販売
・服薬指導(糖尿病○件、がん○件)
・処方解析(糖尿病○件、がん○件)
など実施内容をメモ帳に箇条書きしておき、その日やったことをペーストします。
②実習にて達成できた点は、体験した疾患・活動から派生させ、
実習にて達成できた点
・取り間違えなくピッキングできた
・散剤の計算が問題なくできた
・軟膏Mixが綺麗に調製できた
・風邪薬のOTC販売ができた・低血糖の指導ができた
・眼軟膏の説明ができた
・肺がんのレジメンの処方解析ができた
などより具体的に説明すればいいと思います。
⑦実習にて達成できなかった点(次回への反省・改善点)は、達成できた点のさらなる目標を記載すると楽だと思います。
実習にて達成できなかった点
・もっと素早くピッキングできるようにしたい
・新しい散剤の計算方法を覚えたい
・軟膏Mixの丁寧な混ぜができるよう心がけるようにしたい
・風邪薬以外のOTCも販売ができるようにしたい
・低血糖の対処法を詳しく説明できるように努力したい
・実際に眼軟膏の手順を実演して説明できるようにしたい
・肺がんのレジメンの起こりやすい副作用などをもっと詳しく理解したい
など、+αでできればよかったことを記載していました。
また、ピッキングの取り間違いや一包化の失敗など具体的に改善できる出来事があった場合は、それを記載するのもokです。
日報は正直、そこまで長文を書かなくてもいいと思います。
はじめの数週間は、はじめてのことが多いため、記載することが多くなりがちですが、後半になるとほぼ同じような業務の繰り返しなので、書くことがなくなってきます。
最初は、数十行記載出来ても、後半には、数行が限界になってきます。
後半になるとミスも少なくなるから、書くことがなくなる‼︎
そのため、最初から適度な量で11週間日誌の記載量に大きな差がなく終える方が良いと思います。
週報
週報はとてもめんどくさいです。
週報の場合、
①実習したこと(項目ごとに関わった日数なども記載)
②理解できたこと
③理解できなかったこと
④実践できたこと
⑤実践できなかったこと
⑥今週できなかったことに対する改善策
これの全てが長文に対応するエリアが作られています。
つまり、それなりに記載しなければならないのです。
ポイント3
ここでも日報で記載していたメモ帳の下書きが大切になってきます。
①実習したこと(項目ごとに関わった日数なども記載)は、日報のコピペで問題ないと思います。
実習したこと(項目ごとに関わった日数なども記載)
・ピッキング(○日)
・一包化(○件)
・散剤(○件)
・水剤(○件)
・軟膏MIX(○件)
・OTC販売(○件)
・服薬指導(糖尿病○件、がん○件)
・処方解析(糖尿病○件、がん○件)
など1週間の日報のまとめで問題ありません。
②理解できたこと、③理解できなかったことも、日報の再整理で問題ありません。
指導薬剤師から教えてもらったことを理解できたこととして記載し、さらなる+αのことを理解できなかったことに記載すればいいです。
指導薬剤師から糖尿病薬について教えてもらった場合は、添付文書等からも引用して、具体的に糖尿病薬の使い方などを記載し、〜について理解できたと記載すれば完了です。
理解できたこと
ボグリボースは、高齢者では、低用量(例えば1回量0.1mg)から投与を開始するとともに、血糖値及び消化器症状の発現に留意するなど、経過を十分に観察しながら慎重に投与することについて理解できた。
理解できなかった点については、糖尿病薬の種類が多く、まだ理解できていないため、今後理解していきたい。など自分の理解していない点を素直に書けばいいと思います。
理解できなかったこと
糖尿病薬の食後に服用と食直前に使用する薬について少し曖昧なため、今後理解していきたい
また、週報で書く理解できなかった点は、次週の理解できた点に記載するのもいいと思います。
これも詳しいことについては、コピペで対応できるため週報が楽になります。
理解できたこと
糖尿病薬の食後に服用と食直前に使用する薬について違いが理解できた
④実践できたこと、⑤実践できなかったことは、日報の実践できたことを中心に記載し、その週の中で失敗してしまったことや怒られたことを実践できなかったこととして記載するのが無難です。
ポイント4
③理解できなかったこと、⑤実践できなかったことを記載する際に注意が必要なこととしては、具体的な対応を書かないことです。
具体的な対応は、⑥今週できなかったことに対する改善策に記載することなので、その前に書いてしまうと書くことがなくなってしまいます。
たとえば、ピッキングで名前が似ているものを間違えてピッキングしてしまった。とだけ記載して、
実践できなかったこと
・ピッキングで名前が似ているものを間違えてピッキングしてしまった
⑥今週できなかったことに対する改善策にきちんと名前をよく見てピッキングする。忙しくても確実なピッキングを心がける。などの複数の対策を記載すると、文字数が埋まりやすくなります。
今週できなかったことに対する改善策
・名前をよく見てピッキングする
・忙しくても確実なピッキングを心がける
⑥今週できなかったことに対する改善策は、ヒヤリハット報告に似たようなものがあるため、自分の失敗や間違いを見直して、それに対する改善点を考えれば、意外にすらすら記載できたりします。
ポイント5
日報、週報は、時間が経つほど記載するのに時間がかかる傾向があります。
夜寝る前などに書くと、内容がまとまらず、時間がかかってしまうこともあるので、実習中や昼休み、帰宅時間などにメモ帳におおまかに記載してしまうのが良いと思います。
実習時間中だと記憶が残っているため、簡単に書けるため、その場で終わらせる意識で書いてしまいましょう。
私の場合、慣れたら帰宅する電車の中で日報が終わっている。
週報も金曜日の帰宅前には終わっている状態になりました。
実習中は、ただでさえ免疫力が低下しやすいため、面倒な日報、週報はすぐ終わらせて、自分の時間をエンジョイしましょう!
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